釣り人にとって、2月は1年の中で最も試練を強いられる月と言っても過言ではありません。 海水温は年間を通しての最低値へと落ち込み、北寄りの季節風がフィールドを荒らします。さらに確定申告などの年度末に向けた雑務も重なり、心身ともに海から遠ざかりがちな時期です。
しかし、私の2019年から2025年にわたる過去7年間の釣行記を振り返ってみると、この厳しい時期だからこそ出会える価値ある1匹や、この時期特有の奥深い楽しみ方が見えてきました。 今回は、過去の膨大なデータを紐解き、2月のメバリングを攻略するためのヒントと、心を折らずに楽しむためのマインドセットを詳しくお届けします。
過去の記録を分析すると、2月の状況は年によって二極化する傾向がありますが、共通して立ちはだかる壁と、わずかな攻略の糸口が存在します。
近年の傾向では、週末ごとにやってくる低気圧や爆風により、まともに釣りが成立する日自体が限られています。水温が底を打つことでメバルの活性は著しく低下。特に産卵を終えたばかりの個体は、体力を回復させるためにじっとしているアフターの状態にあります。 そのため、餌を追う範囲が極端に狭くなり、釣れる時間帯(時合)が15分〜30分程度と非常に短いのが特徴です。

一方で、稀に水温が下がりにくい当たり年が存在します。2020年のように、水温が10℃を下回らなかった年は、メバルの活性が冬の間も維持され、体高のある見事な良型が数多く顔を見せてくれました。 日々の水温推移をアプリや公式サイトでチェックし、例年より1℃でも高い状況を見逃さないことが、2月の勝敗を分ける第一歩となります。

2月のメバルは、産卵による体力の消耗と低水温の影響で、積極的に餌を追い回す活力がありません。 したがって、こちらから仕掛けていく釣りよりも、魚の目の前にルアーを自然に送り込むことこそが攻略の核心となります。
2025年にキャッチした25cmオーバーの良型が証明してくれたように、体力のない大型個体ほど、無駄な動きをせずに餌が流れてくるのを待っています。狙うべきは、潮がガンガン流れている場所ではなく、流れが弱まる変化点や、潮が緩やかにヨレているポイントです。
魚の吸い込みが弱いこの時期は、ワームの硬さが命取りになることがあります。わずかな違和感で吐き出させないために、素材感には徹底的にこだわりましょう。
2019年のように海藻の成長が早い年は、ウィードエリアが絶好のポイントになります。ここに溜まるアミ(微小な甲殻類)を意識している個体には、クリア系や点発光(ラメ)系のワームが有効です。
2月は物理的に釣行が不可能な日も多く、フラストレーションが溜まりやすいものです。この精神的な「冬」を乗り越えるための特効薬が、フィッシングショーOSAKAを筆頭とする大規模イベントです。
私のブログでも毎年恒例のトピックですが、この時期にステラやイグジストといった最新タックルに触れ、第一線で活躍するプロアングラーの熱量に触れることは、春のハイシーズンに向けた最高のガソリンになります。 「手に入れたばかりの新しいリールに魂を込めたい(入魂)」という純粋なワクワク感こそが、極寒の夜の堤防に立つ勇気を与え、結果として冬の貴重な1匹を引き寄せてくれるのです。
2月の釣りは、決して数釣りを求めてはいけません。10匹の小メバルよりも、戦略を立てて仕留めた納得の1匹を追い求めるスタイルが、精神的にも最も充実します。
春の足音は、水中ではもう確実に聞こえ始めています。凍てつくような寒さの中で、指先を震わせながら手にする1匹の感動は、ハイシーズンの爆釣劇とはまた違う、深い満足感を与えてくれるはずです。 防寒対策を完璧に整え、静まり返った冬の海へ、価値あるランカーメバルを探しに出かけてみませんか?
参考記事一覧(Sinya Tyoukou.com)