関東地方では早くも梅雨明けが発表されましたね!この調子だと、四国地方の梅雨明けも例年より早まりそうです。
さて、梅雨が明け、本格的な夏の暑さを迎えると、俄然熱気を帯びてくるのがチヌのトップゲームです。水面を割って黒い魚体が躍り出るエキサイティングな瞬間は、一度体験すると病みつきになること間違いなし!
これから数回に分けて、そんな魅力溢れるチヌのトップゲームの世界を、初心者の方にも分かりやすくご紹介していきたいと思います。
まず、今回の入門編では、私たちのターゲットとなるチヌ(黒鯛)という魚について掘り下げていきましょう。この魚、調べれば調べるほど奥深く、「面白い!」と感じさせてくれる魅力的な存在なんです。
チヌ(黒鯛)は、スズキ目スズキ亜目タイ科に属する魚で、学名は Acanthopagrus schlegelii。成長すると全長70cmを超える個体もいるそうですが(私もまだお目にかかったことはありません!)、釣り人の間では、50cmを超える立派なサイズは特別な存在として「年無し」と呼ばれ、エサ釣り、ルアー釣り問わず非常に高い人気を誇っています。
食性は非常にバラエティ豊かで、小魚、シャコ、カニなどの甲殻類はもちろん、海藻類、さらにはなんとスイカまで食べると言われていますから驚きです(笑)。ただし、季節や生息するエリアによって、彼らのテリトリーに豊富に存在するものを好んで食べる傾向があるようです。
また、シーバス(スズキ)と同じように汽水域を好む傾向があり、水温が高くなる夏場には、涼を求めて河川を遡上するチヌの群れを、河口の橋の上から目撃したことがある方も多いのではないでしょうか。
河口エリアは、チヌが好んで捕食するシャコやカニといった甲殻類が豊富に生息しており、水温も比較的安定しているため、まさにチヌにとって「パラダイス」と言えるかもしれません。
雑食性で、河口に大群で生息し、ルアーへの反応も良く、一度捕食スイッチが入ると、水面を激しく割ってルアーを追いかけてくる…そんな熱い一面を持つ魚、それがチヌなのです。
特に、日中にゲームが成立し、ルアーに食いつく捕食シーンを目の前で見ることができるトップゲームは、一度その興奮を味わうと、なかなか抜け出せなくなる夏のルアーフィッシングの醍醐味と言えるでしょう
正直なところ、私も数年前までチヌトップゲームにどっぷりとハマってしまい、まさに廃人のような生活を送っていました(笑)。朝出勤前に河口で竿を出し、仕事が終わるとまた河口へ直行。土日は、時間を見つけては昼間も釣りに出かける始末。
あまりにもポッパーを動かしすぎたせいで右手が腱鞘炎になり、右手がダメになると今度は左手に持ち替えてさらに釣りを続け、ついに左手まで腱鞘炎になってしまいました。その結果、仕事中はマウスを持つ手にも力が入らず、まともに図面が書けなくなるという、今思えば笑えないような状況でした。
それほどまでに中毒性のあるチヌのトップゲームですが、やればやるほどその奥深さに魅了されます。時間帯、潮の満ち引き、アプローチの方法、ルアーの動かし方、刻々と変化する状況の判断、そして魚に気配を悟られないようにするテクニック…様々な要素が複雑に絡み合い、それがまたこの釣りの面白さなのです。
この奥深いチヌトップゲームの魅力については、次回の記事でさらに詳しくご紹介したいと思いますので、乞うご期待ください!