Takamatsu Multi Luare Fishing Blog

夏の定番 攻略!!チヌ トップゲーム その4

前回の記事では、チヌトップゲームのポイントをざっくりとご紹介しました。

さて、今回はついに、チヌを釣り上げます!

と、その前に、チヌの警戒心と視覚について触れておきましょう。

その前に、チヌの警戒心と視覚について

一般的にチヌは非常に警戒心の強い魚として知られています。視覚に関して言えば、視力は0.1程度と言われていますが、視界はウサギ並みに広く、真後ろ以外のあらゆる方向を見ているそうです。

壁際にいるチヌが、人が近づいただけで猛ダッシュで逃げるのを何度も目撃したことがあります。これは、チヌが視覚の変化を敏感に感じ取っているためでしょう。

チヌへのアプローチについて

決して群れの真ん中にルアーを投げ込まないでください。

これをやってしまうと、着水音だけで群れは一瞬で散り散りになり、その群れのチヌは警戒心をさらに高め、トップウォーターへの反応が悪くなってしまいます。

たとえ群れが近くにいなくても、着水後すぐにアクションを加えるのではなく、5秒ほど待ってからアクションを開始するくらいの慎重さを持つことが大切です。

群れが近くに居なくても着水後、5秒程待ってからアクションを入れ、巻き始めるぐらい気を遣う方が良いと思います。

狙う魚を定め、立ち位置を決めてからキャストすることも重要です。

特に水深が浅く、透明度の高いクリアウォーターでのサイトフィッシングにおいては、魚にラインやラインが水面を叩く波紋がはっきりと見えています。

そのため、魚にラインよりも先にルアーが見えるような角度でキャストし、先にルアーを認識させることで、この釣りでよくある「チヌ用のルアーを引いているはずなのに、魚は逃げてばかり」という状況を防ぐことができます。

とはいえ、「そんなことどうやってやるんだ?」と思われる方も多いでしょう。そこで、いくつかのコツをご紹介します。

コツ①:魚の向きを把握する

まず、チヌがどちらを向いているかを把握することが重要です。河口にいるチヌは、一般的に川からの流れに向かって頭を向けています。つまり、川側を向いているチヌに対して、ルアーが先に見えるようにキャストすれば良いのです。

コツ②:狙う魚の位置を把握する

次に、狙う魚を見つけましょう。複数の群れがいる場合は、群れの先頭にいる魚が比較的ルアーに反応しやすい傾向があります。単独でいる魚の場合は、できるだけ同じ場所を動き回っている魚をターゲットにすると良いでしょう。

コツ③:立ち位置を決定する

魚の向きと狙う魚が決まったら、次に重要なのが立ち位置です。狙う魚に対して、自分の立ち位置からやや下流で、ルアーが魚の正面を通過するような位置に立ちます。

ここで「やや下流で」という表現を使いましたが、この微調整が釣果を左右する重要なポイントです。河川の流れの強さによってラインが押される速度が変わるため、目標とする魚の前にラインよりも先にルアーが通過できる立ち位置を、少しずつ移動しながら見つけていく必要があります。

ルアーへのバイト:捕食スイッチを入れる

チヌは「追尾型」の捕食行動を行う魚です。

トップウォーターでチヌにアプローチする場合、ルアーが一定の距離まで近づくと、チヌは接近する何かの存在に気づき、いったんその場を離れてルアーの後ろにつき、それが何かを確かめようとします。そのタイミングで、それがエサである、または自分の縄張りを脅かす存在であると判断した場合、追尾フラグが立ち、ルアーを追いかけ始めます。

ここまでくれば、チヌを見つけ、捕食スイッチを入れるまでは成功と言えるでしょう。

ここで最も重要なことは、チヌにルアーであることを悟られないように、追いかけてきてもこれまで通りの誘いを継続し、アクションを続けることです。

それでもバイトに至らず、ルアーがもうすぐ手元に届きそうなのに魚が追ってきている場合は、そのままアクションを加えながら、左右方向に歩いてみるのも効果的です。

また、中途半端に追いかけてきて、途中で魚がいなくなるような状況が続くようであれば、2、3回水面で魚が逃げるようなアクションを入れ、1秒ほどステイさせて「食え!」と念じてみましょう(笑)。

これで「ボコッ!」と出たら、それはもう言葉にできないほど最高の瞬間です。

合わせから取り込みまで:最後の油断は禁物

水面でルアーに食いつけば、あとはこっちのもの!

…と言いたいところですが、まだ油断は禁物です。

チヌのバイトは、ルアーに食いついても「ただ咥えているだけ」ということがよくあります。「バイトが出た!即合わせ!」はNGです。

ルアーを咥えているだけの場合、ラインスラッグが引かれる間に口から離れてしまい、すっぽ抜けてしまいます。合わせのタイミングとしては、バイトが出てルアーが水中に沈んだ後、素早くラインスラッグを回収し、ラインに魚の重みが伝わった瞬間に大きく合わせを入れ、さらにロッドをあおってしっかりとフッキングさせます。ここまでやれば、よほどのことがない限りバレることはありません。

フッキングが決まれば、ドラグを適切に使いながら魚を寄せていきましょう。障害物がない限り、しっかりとやり取りすれば、バラすことはないはずです。

そして、最後の取り込みは必ずタモを使用しましょう。間違っても口に指を突っ込んでハンドランディングなどと考えないでください。チヌの顎は貝殻を簡単に砕くほどの力を持っています。指を入れると怪我をする危険性があります。

以上、4回にわたりチヌのトップゲームをご紹介しました。これからますます暑くなるシーズンですが、チヌ(黒鯛)が黒くなりすぎない程度に(笑)、今年もチヌトップゲームを楽しんでいきたいと思います。

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