私が購入した月下美人リールとしては、これでついに3代目。
発売当初から使い倒し、気づけば使用期間も3年目に突入しました。
今回は、あえて今さら書く「23月下美人」の激遅・長期使用インプレをお届けします。
これまでのモデルと大きく異なる「3つの進化点」を中心に、実際の使用感を本音でレビューしていきます。

21イグジストから採用された「エアドライブデザイン」。その中核をなすのが、この新形状ローターです。
球体に近い形状になったことで、巻き出しの軽さ(慣性の低さ)と強度が同時に向上しています。旧モデルの「エアローター」に慣れた人なら、ハンドルを回した瞬間に「あ、軽い」とはっきり違いを感じるはずです。
個人的に最も感動したのは、実はベールを返した時の音です。
例えるなら、軽トラのドアの閉まる音が、レクサスのドアの音に変わったような感覚です。
「釣果に関係ないだろ」と言われそうですが、真っ暗な海辺で一人、アジやメバルを狙っている時にこの「カチッ」という音が響くのは、精神衛生上とても重要。道具としての所有欲を満たしてくれます。
旧形状のローターでは、片付けの際にラインを緩ませると、ローター内部にラインを巻き込んで「えらい事」になることが稀にありました。しかし、今回の球体形状になってからは、ラインが引っかかる隙間がなくなり、撤収時のストレスが皆無になりました。
23月下美人のベース機は「21カルディア」と言われています。
素材が従来のZAIONから「ZAION V」へと変更されました。2026年現在、DAIWAの素材は主に以下の6種類が主流ですが、ZAION Vは「ZAIONに次ぐ強度」という位置付けです。
【素材別・たわみ強度の体感比較】
※ローターを手で挟んで負荷をかけた際の個人的な感想です
| 素材 | 強度のイメージ |
| ZAION | ほぼたわまない(最強クラス) |
| ZAION V | ややたわむが、実用には十分 |
| DS5 | 結構たわむ |
| DS4 | 「おい、これ大丈夫か!?」というレベル |
前作の「月下美人AIR」はZAIONボディでしたが、今作のZAION Vでも実釣でボディが歪むような感覚はありません。2000番クラスで狙うターゲット(アジ・メバル等)であれば、必要十分すぎる剛性と言えます。
今回の進化で外せないのが、モノコックボディの採用です。
ボディのネジをなくし、内部スペースを最大限に活用することで「大口径タフデジギア」の搭載が可能になりました。
大口径ギアによるパワーアップもさることながら、私が実感しているのは「気密性の高さ」です。
釣行後にシャワーでザーッと洗い、タオルで拭く。そんな簡単なメンテナンスだけで、3年経った今でも初期性能に近い巻き心地が維持されています。この耐久性の高さこそ、モノコックボディ最大の恩恵かもしれません。

総評として、23月下美人はコスパと性能のバランスが非常に取れた、ライトゲーム界の優等生です。
ですが……たった一つだけ残念な点があります。
それが、「ハンドルノブのベアリング」です。
せっかくこれだけ良いリールなのに、ハンドルノブ内部がプラスチックのカラー(樹脂パーツ)なんです。
ここを「ベアリング2個」に交換するだけで、ノブのがたつきが消え、指先の感度が劇的に向上します。
数百円から千円程度でできるカスタムなので、購入された方は(あるいは今お持ちの方は)、ぜひ試してみてください。世界が変わります。
3年使い込んでもなお、一軍として活躍し続けてくれる23月下美人。
「そろそろリールを新調しようかな」と考えている方の参考になれば幸いです。